2019年9月9日

MCTオイルって何?

MCTとは、中鎖脂肪酸油の事で、皆さんがよくご存知の油である長鎖脂肪酸との大きな違いは、体内にはいってから。

長鎖脂肪酸は、消化管から吸収され、中性脂肪となり、分解されてエネルギー源となるか、脂肪として蓄えられる。一方、中鎖脂肪酸は肝臓に直接取り込まれ、即効性のエネルギー供給源となる。急速にケトン体を作り出し、蓄えられた脂肪を燃焼し、痩せやすい、代謝の良い状態を作り出す。

MCTを摂取するだけで太りにくく、痩せやすい体に、変わる?

と言うほど簡単ではない。ブドウ糖のたくさん存在する状態では、わざわざ脂肪を分解、燃焼させる必要がないので、せっかくのケトン体も出番がない。更に蓄積されにくいと言えどもMCTも油。大さじ1杯で100kcalの高いエネルギーを持つので、摂りすぎると太ることは間違いない。ダイエット目的で利用するなら今までよりも糖質(米飯、麺類、パン、甘い物等)を減らす食事に変え、有酸素運動などを取り入れる、従来のダイエットの常識を実践すべきである。そこへ、1日大さじ1〜2杯までのMCTを摂取すると、体内のエネルギー効率を上げ、ダイエットの後押しとなる。更に有酸素運動などでしか得られないと考えられていた、ミトコンドリアの増加にもMCTの摂取が寄与すると分かってきたため、代謝を上げる為にもMCTの適度な摂取は望ましい。

40年あまり前から、食の細くなった高齢者や腎に負担のある患者さんに、効率良くカロリーを摂取する方法として利用されてきたMCTが、今、ダイエットを成功させたい人や、アスリートの身体作り、トレーニングのサポートに利用され、更にはガンやパーキンソン、認知症などの疾患に効果があるかもしれない、という臨床試験が続いている。今後新たにされるMCTのパワーに期待しながら、体の中から元気になる手助けに、MCTを取り入れてみませんか?